秘密な花嫁~旦那様は秘書!?~

「いいな、ママ。私も美心ちゃんと話したい」


注文したボロネーゼのパスタをフォークにクルクル巻きつけて、口に入れる。


挽肉いっぱいのソースにトロッと溶けたモッツァレラチーズがのったパスタが、ここのレストランのメニューの中で一番のお気に入り。


「美亜も電話すればいいじゃない」


「したいけど、仕事終わったら疲れて寝ちゃうし、タイミングなくて」


「じゃあママが美心に、美亜が話がってたよって言ってあげるね」


「うん!ありがと、ママ」


ママにお礼を言って、またパスタを口に頬張る。


「美亜はほんと、美心のことが好きなんだな」


ライアンがノンアルコールのカクテルを飲みながら、私にそう言ってくる。


「うん。大好き」


素直にそう言う私を見て、ライアンはフッと鼻で笑った。


「そんなに美心のことが好きなんて、妬けるな」


「もう、パパとママの前でそんなこと言わないでよ!」


思わずライアンを睨む。