秘密な花嫁~旦那様は秘書!?~

「もう。私は悪くないよ」


そう反論してみても、ライアンは鼻で笑っただけで、私の手を引いてどんどん歩いて行く。


「美亜」


ライアンの声にハッと前を向くと、いつの間にかレストランの入口で私たちを待っているパパとママの前。


「パパ、ママ!」


つないでいた手を振りほどいて、二人に駆け寄る。


「美亜、久しぶり」


そう言って私に笑顔を向けるママに、思いっきり抱きついた。


「ママ~」


「相変わらず甘えん坊ね」


「ママだけだもん」


ママから体を離して、パパに抱きつく。


「お疲れ様。頑張ってるな」


「まだまだだよ。早くパパみたいになりたい」


パパの胸から顔を上げると、ポンポンと頭をなでてくれた。