でも、まぁ・・・なんか、会えそうな気がする。
俺、あの人のこと気になるんだよな。
さっき少しだけど話してたとき・・・
「雅?」
「あ!?」
「どうかしたの?黙り込んじゃって。」
「あ、いや。なんでもねぇ。」
あの人の手首にあった傷。
気になったけど、聞いちゃいけねぇ様な気がして聞けなかった。
すげぇ優しそうな人が、んな・・・リスカとか普通ならしねぇだろ。
なのに、手首に傷って・・・。
明日会ったとき、聞けたら・・・って、俺に関係ねぇってのにな。
「雅!」
「はぃ!?」
「もぉ!授業行くよ!」
「あぁ」
俺、そんなに一人で考え込んでた?
かもしんねぇな。
俺と紗奈は急いで次の授業の準備をしてその部屋へと向かった。
教室で授業じゃねぇところってめんどくせぇ・・・。
長い一日が終わって、やっと放課後。
でも、俺の楽しみはない。


