こんなやつだけど、直登は俺にとって親友だと、心から思える。
直登になら何でも話せるような気がするんだ。
もちろん、時には紗奈や陵だって、周りの人間にだって相談すればいいと思う。
でも、やっぱり、俺の中での最友は直登だ。
「んで、雅。日も落ちるしさ、そろそろ話だな。」
「んあ?あ、そうだな。」
当のご本人様が忘れている話。
「俺さ、朝雅に質問されたやつ、考えてたんだ。」
「あぁ、直登なら聞くのか、ってやつな。・・・で、どうなわけ?」
「俺なら、聞くな。」
「怖くても?」
「おう。普通に聞けばいいだけだろ?『その手首の傷、どうしたんだ?』ってさ。」
「・・・まぁな。」
「変に意識して言うと怪しいかもしんねぇけど、友達同士でその傷は何なのかって聞くことだってあるだろ。」
「今までそんな話をしたこと」
「ないです」
だよな。
だから余計に心配なんですけど。
「でもさ、でもさ!普通に考えりゃ、聞くことってそんな変なことじゃねぇだろ!?」
「そうだな。」
「俺は、そう思う。だから、聞くな。」
直登の答えはそれだった。
なら、俺の答えは?
「雅はさ、考えすぎなんだよ。もっとラフにいけよ。」
「ラフ・・・」


