それから学校に向かった俺は、視聴覚教室にギターを置いて教室に向かい、あいつに相談した。
「雅が俺に相談とは、昨日のやつ結構効いた感じか!」
俺の目の前でヘラヘラとしている直登。
「じゃぁやっぱ紗奈にするわ」
「だめ!!」
直登ならこう言うだろうと思ったんだ。
紗奈のことを好きなのは、こいつだから。
「で?何のご相談ですかぁ?」
「・・・むかつく。」
「まぁまぁ。なんでもどうぞ。」
「相談って言うか・・・今朝あったことなんだけどな。」
「おぉ。」
今朝、未那に会えたけどその隣には彼氏がいたこと。
その光景を俺はただ見ることしかできなくて、心がムズかゆかったことを直登に話した。
今までこんなことを誰かに話したことなんて、もちろんなかった。
一人で抱え込んでずっと苦しんできたんだ。
自分がこうやって苦しむのは当然だと思っていた。
自分のことなんだから。
でも、今日こうやって直登に話してわかったことがある。
「そりゃ悔しいな。」
「・・・・・・」
「でもさ、その、なんだけ?未那さんの手首の傷、気になるな。多分俺でも気になって仕方ねぇや。」
「だろ?でも、聞けねぇんだよ。」
「「怖くて」」
こうやって誰かに話すことで、共感してくれたり、一緒に悩んでくれたりしてくれるんだってこと。
自分の中にあったモヤモヤを半分受け取ってくれるような・・・。


