紗奈に追いついて俺たちはひたすら紗奈の機嫌取り。
「紗奈、なんで怒ってんだよ。別に、俺ら何か悪いことしてたわけじゃねぇしさ?」
「そうそう、紗奈さ~ん!」
それでも全然俺たちに返事はくれない紗奈。
なんで怒っちゃったんですか!?
「紗奈~。さ~な~さ~んっ。」
これは完璧にご立腹のご様子。
俺と直登はどうしたらいいのかわからず、とりあえず黙って紗奈についていくことに。
数分後、急に紗奈が歩くのをやめた。
それはもうすぐ俺と直登、紗奈で帰る道が分かれるところだった。
「紗奈?」
ピタッと止まったまま何も言わない紗奈に俺は声をかけた。
すると、クルッと俺たちの方を向いた紗奈。
「私怒ってないよ?」
そして、紗奈の口から出た言葉は、この一言と満面の笑顔。
「「はぁ!?」」
「二人が一生懸命になってるのがおもしろくて。あぁあ、もうちょっと聞いてたかったのに、途中でやめちゃうし。」
「そりゃ、だって、紗奈が何も言わねぇしどうしたらいいのかわかんなくてだな。」
「あんまり声かけ続けるのも悪いかと思って、なぁ?」
「おう。」
「ごめんごめん、おもしろくって。」
俺と直登は呆気にとられて何も言うことができなかった。
「さて、じゃぁここでバイバイだね。また明日ね。」


