「俺も一緒に帰っていいかっ」
「おあっ!」
―――ドスンッ
「っぶねぇぇぇ!!」
「わりぃわりぃ。」
俺の上に乗ってきたのは直登。
間一髪で、俺は自分の大事な相方を助けることができた。
「ちゃんと考えて行動しろよな!?俺のギターが壊れたらどうすんだよ!?」
「あぁ!?今の雅にそんなこと言われる筋合いはねぇよ!」
「二人とも!帰るよ!」
間に入って俺と直登を止める紗奈。
「すぐそうやって喧嘩するんだから!最近、二人とも喧嘩ばっかり。やめてよっ。」
「あ、え、これって、喧嘩?」
「え?」
そういえば、これって喧嘩なのか?
直登が言った言葉によって、よく考えてみれば俺もこれを喧嘩だと思ったことって・・・。
紗奈が完璧に固まっている状態で俺は「紗奈さん?」と言いながら、紗奈の顔の前で手を振ってみた。。
すると、紗奈が俺の方を向いて小首をかしげた。
「そりゃ、喧嘩もするけど、今のは喧嘩じゃねぇよ。ただ、直登がジャレてきただけでさ。」
「そうそう。紗奈、早とちりもいいところだぞー。最近多い、ってか。」
チャラけていう直登に、紗奈の鋭い目が向いた。
一瞬だけ直登の肩がピクリと動いたような気がした。
「もう!二人とも知らないっ。」
なぜか怒って先に帰っていく紗奈。
俺と直登は顔を見合わせて、急いで紗奈の後を追った。


