頭の中に未那のことはあった。
でも必死に頭の中を部活モードに切り替えようと頑張った。
結局は無理だったけど、最初よかうまくできた。
自分で作った曲だもんな。
それでも、失敗しっぱなしってのもばかげた話だよな。
「雅、ホントに最近おかしいよね。」
「あ?あぁ、わりぃと思ってるよ。」
「それはまぁ・・・。でも、日によってすっごくうまくできるときと、今日みたいに全然ダメなときの差が大きい。」
紗奈が自分のベースをしまいながら俺に話しかけてきた。
確かに、それもおかしな話だよな。
日によってうまく弾けるときと弾けないときがあるなんてな。
でも、それだけ俺の心が揺れてるってことなんだよな・・・。
「雅、未那さんとは最近どうなの?未那さんと何かあっての、このありさま?」
「・・・まぁ、色々あるけどそれを乗り越えねぇといけねぇってことだよな。」
「あら、雅がなんかおかしなことを言ってる。」
「おかしくねぇだろ!」
「そうだね、いつもの雅だったわっ。」
ヒョイッと背中にベースを背負う紗奈。
そして、俺もギターをしまい終えた。
「雅、初恋頑張れっ。しっかり、苦しめ~っ。」
「紗奈、何様だよ。」
「紗奈様よっ。」
少しだけ背伸びをしながら言う紗奈を見て、少しだけ笑ってしまった俺。
「紗奈、さんきゅうな。」
「いえいえ、どういたしまして。帰ろっ。」
「おう。」


