部活の時間を迎えて、俺は気分が憂鬱なまま三人に歌詞と楽譜を渡した。
「今回の歌詞、暗め?」
やっぱり、そう思うよな。
第一声は陵だった。
「そうなんだけど、メロディーの方でバランスとった。」
「楽譜見た限りでは、確かに明るそうだけど、歌詞と合うのか?」
「一応試しで弾いてみたけど、違和感はなかった。」
「へー」
「俺と陵でいつもの如くギターだけど、俺ばっか歌っても嫌だろ?そろそろ陵も歌いたいと思ってんじゃね?」
「んなことこれっぽっちも。雅が歌った方が俺よりウケがいいしさ。」
「いや、その前に陵、歌ったことないだろ?」
そりゃ、俺がいつも歌ってると周りの女子が「キャーキャー」言ってっけどさ。
でも、それは陵も同じことだと思うんだけどな。
だから、言ってみたものの・・・。
「俺はいい。」
「んでだよ。」
「俺、ギター弾く専門。」
「だから弾きながら」
「無理」
「なんで!?」
「一気に二つのことができるほど器用じゃねぇし。」
そんなことが理由で!?
だから「これっぽっちも」なのか。
「もぉ、雅が歌って弾けばいいじゃん。また喧嘩になるよりましだよ。」
「紗奈に言われるとなぁ。・・・わかった。じゃぁいつも通りな。」


