「な、直登?」
「雅のそういうとこ、直した方がいいぜ。」
直登が言っている意味がイマイチ分かっていない俺。
直登に説教されている意味さえ、分かってないし。
「雅?直登?どうかしたの?」
そこに寄り添ってきてくれたのは、紗奈。
まさか、自分が関係した話だとは思ってねぇよな。
「2人が喧嘩することなんて、めったにないじゃない。何かあった?」
「わりぃ。俺ちょっと気がおかしかったみてぇ。」
直登が頭をかきながら紗奈に言う。
さっきまで俺を見ていたその目は、優しい目をしていた。
俺を見ていた直登の目には・・・光がなかった。
俺自身も、直登のあんな態度もあんな目も見たことはなかった。
そんな直登を一瞬でいつもの直登に戻してしまった紗奈。
やっぱり紗奈はすごい。
こいつがいると、周りが明るくなるんだ。
「直登、なんか、俺こそごめん。」
「・・・あぁ。気にすんな。」
俺の方を見ずにそう言った直登。
俺、嫌われてんのか?
その後、部活まで俺と直登が話すことはなかった。
俺が話しかけようとしても、直登は俺を避けていた。


