「兄貴!」
「あ?」
「あんなきれいな人が彼女とか、もったいねぇよ!」
「今度雪ちゃんにそれ言っとくな。」
「あっ!それは違う!!」
後ろで近所迷惑同然の声を張る一輝を残し、俺は未那の元へ戻った。
「ただいま。」
「あ、お帰り。」
・・・この光景って、夫婦みたいだな。
靴を脱いで上がると、未那が俺の手を握った。
「えっ、どうかしたか?」
「手、冷たい。お風呂、さっき沸いたから入って?」
「あ、あぁ。さんきゅう。」
俺はそのまま風呂場へ向かった。
上に着ていた上着は未那に渡して、それ以外の服はかごに入れるように言われた。
「持って帰って洗ってもらうからいいよ。」
「いいの!どうせ、洗濯機で回しちゃうんだから。」
「・・・はい。」
これって完璧、夫婦だよな?なんて思いながら風呂に入った。
本当はシャワーだけでもよかったんだけど、せっかく入れてくれたならと、湯船に浸かった。
冷え切った体がゆっくりと温まっていく。


