ワンコールで出てくれた一輝。
これだから弟は助かる。
「ワリィけど、母さんに今日帰らないって言ってくれるか。」
『自分で言えよ。』
「恐れ多い。」
『んだよ。それでも兄貴か?』
「頼む。友達んちに泊まるっつって言ってくれよ。」
『うそつく意味って?』
「一輝!」
『わぁったよ。未那さんとラブラブしてくだ」
ピッ―――プーッ、プーッ―――
一輝に電話をして正解だったのかどうかは・・・。
「雅?今のって、一輝くん?」
「そう。今日ここに泊まってく。」
「えっ、べ、別にそんな意味じゃ!」
「何が?どういう意味?」
「だ、だから・・・その・・・まだ一緒にいたいなって思っただけで、泊まってほしいとか・・・」
思いっきり焦りまくっているのが丸わかり。
まぁ、確かにそれは少し悟ってた。
でも、どうせこれから後数時間一緒にいたって、今度は俺が帰りたくなくなっていくだけだ。
なら、もういっそ、ってやつ。
「嫌なら帰るよ。俺も、少しでも長く一緒にいたいと思っただけだから。」


