「どうかしたか?」
「え、あ、ううん。友達、の家に来たの、久しぶりで。」
「緊張とか?」
「まぁ・・・それなりに。」
自分が脱いだ靴をそろえて「改めて、お邪魔します」と言って軽くお辞儀をする未那。
そして、俺たちはリビングへ向かった。
「ただいまー。」
「おっせぇよ!あに、き。」
「お帰りなさい、ま、さ。あら?」
一輝と母さんが二人揃って固まった瞬間だった。
「あの・・・お邪魔します。」
そんな二人に、未那は緊張しながらも律義に挨拶をしてくれた。
今のこの二人の状態じゃ、その言葉も右から左に流れただけだろうけど。
「あ、え、っと・・・」
「あ!未那さん!?」
「え?」
一輝が未那の名前を呼ぶと、未那はオドオドして俺に「え?」と小首を傾げた。
「あぁ、こいつは一輝で俺の弟。未那のこと、少し話したこととかあって。」
「初めまして!俺、加藤一輝です!」
「あ、初めまして。栄口未那といいます。急にお呼ばれしちゃって、すみません。」
「あぁ、全然!なぁ、母さん。」
「え、あ、え?あ、そうよ、いらっしゃい、雅の母です。」
母さんはいまだ、状況を飲み込みきれてないな・・・。
と思ったのも、つかの間。


