「ん?」
今、智さんが話してくれたことが全て、真実なら・・・俺は・・・。
「・・・俺は、自惚れていいんすかね。」
「自惚れるも何も、そういうことだろ。未那はきっと、今でも」
―――変わらずキミのことを想ってるよ。
ベンチの背もたれに、体重をのせ、空を仰ぐ。
いつもならそこは天井のはず。
でも、今は、夕焼け色に染まり始めた空が、一面に広がっていた。
どこまでも、ずっと遠くまで。
そんな空に、俺はそっと手を伸ばした。
「・・・雅くん?」
隣から智さんが心配そうに俺の顔を覗き込む。
「俺、ずっと自信がなかったです。」
「自信?」
「こんなペーペーの俺が、未那に届くはずがないって。」
ずっと、そう思ってきた。
この手は、未那に届かないって。
未那の中にはいつも、智さんがいたから。
「でも、違ったんですかね・・・。」


