次の日も未那は、俺の乗っているバスには乗ってこなかった。
昨日のこともあるし、気まずかったんだと思う。
俺だって、今は未那に会いたくない。
ホントは会いたい、でも会いたくない。
学校について、直登が俺の異変に気づいた。
まぁ、テンションガタ落ち、オーラがブラックっていう言葉がぴったり合う人間がそこにいたら、誰だって気づくよな。
昨日の夜の出来事を話していると、いつの間にか紗奈も話に入って来てくれていて、俺は二人に慰められた。
俺は泣くこともなく、ただ二人に「さんきゅうな」と言って、苦笑いをした。
「ってことは、未那さんに会えなくなるんだよな。」
「・・・だな。でも、未那の決めた道だ。俺は何も言う権利ねぇよ。」
直登が悲しげな顔で「そっか・・・」と呟いた。
でも、紗奈は、違った。
「雅、いいの?」
「・・・は?」
紗奈の目は、俺を捕まえていた。
紗奈の目から、俺は逃れることができなかった。
「雅はカッコつけすぎだよ。雅こそ、ちゃんと自分の気持ちを伝えなきゃ!」
「・・・カッコつけすぎ、か。わかってるよ。」
「だったら、未那さんに自分の気持ちを」
「でも!」
俺は紗奈の言葉をさえぎって、その言葉を再度自分に言い聞かせた。
「未那にとって俺は『友達』なんだよ!俺は、それでいいんだ!友達でいいんだよ!下手に告白してこの関係が終わるのも、俺のせいでまた未那を悩ませるのも嫌なんだよ!!」
一気に吐き出した俺の言葉。
紗奈は、何も言わず、口を閉ざした。


