私を残してどんどん話が進んでいく。
まだ私の頭の中は整理ができていない。
なのに、目の前にいる智の目は私をジッと見て逸らそうとはしなかった。
「勝手に決めたのは悪いと思ってるよ。でも、俺の人生は俺のものだから。」
いつもそう。
智は私のことなんか見てない。
自分勝手で、何でも一人で決めて、自分は悪くないような言い方をする。
『俺の人生は俺の』
そのあなたの人生の中に私はいないんだ・・・。
「だから、こっから先は未那が考えるしかない。」
「え?」
今にも目から涙が零れ落ちそうになっている私。
智は、少し微笑みながら話を続けた。
「一緒に来るか。来ないか。」
私が、智と一緒に、海外に?
「未那が俺と一緒にいたいって言ってくれるなら、俺も嬉しい。でも、一緒にいたくないって言われても、俺は怒ったりしない。」
「どういう、こと?」
「未那の人生は、未那のものだから。」
ズキンと心が痛んだ。
また置いて行かれるんだと思った。
でも、それは違って、今度は私のこともちゃんと考えてくれてたんだね。
嬉しくて、嬉しくて。


