「払わなくていいよ。」
「は?いや、でも、悪いし。いいよ。」
「いいの。高校生に払わせるわけにはいきません。」
「いや、高校生だって金くらい払うって。」
「とにかく、今はいいの。戻ろう?」
既に先に歩き出している未那の背中を見ながら、これが大人なんだって思ったんだ。
なんだか、高校生と専門生の違いを見せつけられたような気がした。
俺はまだまだ子供だ。
未那と四つも違うんだから。
未那と一緒に、あいつらのいる席に戻った。
その間、俺と未那は一言も話はしなかった。
そういえば結局、聞けなかった・・・。
なんで、泣いていたのか。
目にゴミって、そんな小学生みたいなうそを信じられるわけねぇのに。
「ただいまー。」
「あ、未那お帰り。私の方が早かったね。」
「人少なかったの?」
未那と真宏さんが話しているその目の前で、相変わらずな様子の二人。
「お前ら二人で何か話してたのか?」
俺が紗奈と直登に話しかけると、二人はそろって肩をビクつかせた。
これは、新しい反応だな。
「なんかあったのか?」
「別に、何もないわよ。」
「特に、話してねぇよ。」
あきらかに不自然な二人だったけど、これ以上イジメるのは、やめてやろう。


