真宏さんも席を立とうとしたのを見て、少しだけ焦った自分がいた。
「真宏はここにいて、紗奈ちゃんと直登くんと話でもしてて?」
未那が真宏さんの肩を押しながら、もう一度座らせた。
「でも・・・ね?」
「「・・・え?」」
それでも真宏さんは何か言いたげに、紗奈と直登の方を見た。
やっぱり、真宏さんでさえ気づいたんだ。
直登がテンション上がってることの原因。
紗奈との距離が近すぎて、緊張してんだよな。
むしろ、制服が若干かすってたりして?
「あ、なら私食べ物買ってくるよ。」
「あれ、さっき俺たちのクラスで何も買わなかったんですか?」
「人がいすぎて待ってたらお手洗い行きたくなっちゃったから。」
「あぁ・・・すみません。」
「いいじゃない。文化祭なんだし、それが当たり前でしょ。じゃぁ、私サイダーで。」
「一人で大丈夫?」
「子供じゃないんだから。焼きそばとたこ焼き適当に買ってきますよっ。」
やっぱりそういう反応になるよな?
って言う目で未那を見ると、ほっぺをムスッと膨らませて「ジュース買ってこよっ」と先に歩き出した。
「あっ、紗奈と直登。その席ちゃんとキープしとけよ!」
「「まじ!?」」
姉弟っぽい、カップルっぽい二人を残し、俺と紗奈、真宏さんはその場を離れた。


