今度は確実に先生が出て行ったのを確認し、ケータイを開く。
新着メールがちゃんと一通来ていた。
もちろん未那からのもの。
『ありがとう。優しいね、雅は。雅の友達になれて嬉しいわ。』
このメールを見て自然と顔がほころぶ。
「うわ、雅がニヤけてる。こわっ」
「こわっ、って言うなよ!お前には関係ないだろ!」
直登はその後も「隣で何もないのに笑われてるんだぜ?怖い以外に何があんだよ!」と、一人ブツブツ言っていたが、それを全部無視して、俺は未那に返信をする。
なんて返信しようか。
このメールが楽しくて、どんどん打ててしまう。
メールがこんなに楽しいと思ったことは、今までほとんどなかった。
未那とこうやってどこかで繋がっていられるというのも、きっとこの楽しさの原因なんだと思う。
『俺も、未那と話せてすげー楽しい。たまには俺の悩みも聞いてくれよな!』
『雅に悩みなんてあるの?全然なさそうだけど?』
『俺にだって悩みの一つや二つ』
そこまで書いて、打つ手を止めた。
俺の悩みは、未那のことが関係している。
そんなこと、未那に言えるわけねぇじゃん。
でも、今のこの会話なら仕方ない。
とにかく、悩みがあるということだけを伝えて『授業始まるから』と最後に書いて送信した。
その後も、昼休みや部活が終わってからも未那とのメールは続いた。
他愛もない話ばかりだったけど、それでもすごく楽しかった。
メールは寝る直前まで続いてた。
そろそろ寝ようと思っていたとき、着信があった。
それは、直登からだった。


