「じゃぁ、また、明日。」
「おう。じゃぁな。」
バスに乗り込み、席に座る。
窓の外を見ると、未那が手を振ってくれていた。
そんな未那に俺も手を振りかえす。
ホント、子供みてぇ。
バスが動き始めると、それに合わせて少しずつ動く未那。
そんな、追いかけて来なくたって、もう学校に行けばいいのに。
なんで、そんなにも俺のことを気にかけてくれるんだよ。
勘違いしてしまう自分が、期待してしまう自分が、うざい・・・。
違うんだ、未那は、未那は、俺をそういう風には見てねぇんだって、心に言い聞かせる。
未那が見えなくなって、俺はケータイを開く。
そして、さっき未那にもらったアドレスにメールをする。
『加藤雅。じゃぁ、行ってきます』
一文だけ書いて送った。
数分後、返信があって『行ってらっしゃい』とだけ書かれていた。
その一文が、俺の心をまたギュッと締めつけた。
学校に着くと、すでに授業は三時間目を迎えようとしていた。
上履きに履き替えて、教室に向かう。
―――ガラガラッ
「お、加藤。遅刻か、珍しいな。」
「はい。寝坊しました!」
「そんなこと、元気に言わなくていい。早く席に着きなさい。」
「はぁい!」
俺は元気に返事をして、自分の席に着いた。


