「腕、出して。」
「え・・・」
「いいから、な。」
俺は未那のリスカの傷がある腕をとった。
そして、そっと握った。
「え、雅?」
「俺、高一なんだって言ったっけ?」
「え、あ、いや知らない。そうだったんだ。」
「未那は?」
「二年よ。」
「そっか。じゃぁ、四つも上なんだな。」
「・・・そうだね。」
そっか、四つなんだな。
別に、だからどうこうって訳じゃない。
歳なんか、どうだっていい。
歳が離れてたって、できることはある。
「この傷はもう少ししたら治るかもしれない。人間の体はよくできてるからな。」
「・・・そうだね。」
「でも、心の傷はいつ治るかなんて誰も予想できない。だろ?」
「うん。」
「だったら、俺がもう未那が未那自身を傷つけないようにしてやる。」
「えっ」
未那の方を向くと、目をパチパチさせて明らかに動揺していた。
「どういう、こと?」
「未那が辛いとき、悲しいとき、苦しいとき。そういうときは、俺に言ってほしい。傷を治すのはなかなか難しいと思う。けど」
「・・・・・・」
俺は未那の目を見て、その言葉を口にした。
「これ以上傷つけさせないようにすることはできる。いや、ぜってぇそうする。」


