心臓が壊れそうなくらいにうるさい。
でも、隣を見ると未那は至って普通なんだ。
落ち着け、俺。
「最近、いつものバスに乗らないんだね。」
「・・・あぁ。」
「私のこと避けてた?」
「いや、別に・・・」
そんなこと言えるわけねぇだろ。
そんなこと言ったら、俺が未那を嫌ってるように聞こえる。
そんなんじゃないんだから・・・。
「じゃぁ、なんでこんな時間のバスに乗ってるの?」
「・・・それは、別に意味はない。」
「そっか。」
今日は未那がやけに質問してくる。
って、そりゃまぁそうだよな。
今まで会ってなくて、今日こうやってこんな時間に会ってるんだもんな。
「このまますぐ学校行かなきゃだめなの?」
「え?」
「私と同じところで一回降りない?私もこんな時間に行ってもつまらないから。少し話でもどうかなぁって。」
「・・・でも」
「雅が決めたらいいから。」
久しぶりに会って、何を話すんだよ。
何も、話せない。
あんなこと聞いといて、何か話せって言われてもそんなことできない。
「・・・私は、この前のこと話すよ。」
「えっ、でもあれは俺には言いたくないって」
「言ったけど、やっぱり言いたいなって。」
未那の目は、俺をジッと見つめていた。
そんな未那の誘いを、断ることができなかった。


