そう思って、俺はリビングに戻った。
「制服大丈夫だったか?」
「な、一輝。なんでいんだよ。」
「雪、今日は一人で帰るんだってさ。雪の母さんがすぐ近くのスーパーにいるから一緒に帰るんだって。」
「雪ちゃん家どこだよ。」
「三丁目~。」
三丁目って、かなり遠いじゃん!?
そりゃこの前一輝が途中まで送ってくるって言って、帰ってくるのが遅かった訳だ。
「んで、兄貴。ここ何日か目が死んでたけど何かあったのかよ。」
「お前、俺の何?エスパー??」
「フンッ、兄貴のことなんか全部お見通しだっての。」
得意そうに言う一輝に一発コツンッと入れて、黙らせた。
「ってぇ。殴んなくてもいいだろ。弟として兄貴のこと心配してんだよ。」
「余計な心配すんな。」
本当はちょっと嬉しかったりするけど、弟にそんなこと言えねぇし。
「何があったかしらねぇけど、そんな死んだ目してたら何にも見えねぇぞ。」
「・・・うっさい。」
それだけ言って一輝は自分の部屋に行ってしまった。
俺はソファーに座って、天井を見た。
「・・・死んだ目。」
ははっ。
そんな目じゃ、もっと未那に会えないな。
これから、どうなっていくんだろう。
もしかしたら、またエンジンストップしちまうのか?
今、未那のことを思い出したから。
俺の中から、未那を消すことって、できないのかよ・・・。
それだけ俺は、未那が好きだったのか・・・。


