「えっ、ホントに!?」
「よっしゃ!ヤッタじゃん、雅!」
「雅、よろこ・・・べよ。」
三人がはしゃいでいる中、俺は先輩を見つめてあることを聞き返した。
「・・・先輩、それはどういう意味っすか。」
「加藤、いや雅。お前頭良くなったか?」
「相変わらずです。」
「んじゃ、説明しないとだめか。」
俺は先輩の目を見て話を聞いた。
なぜ、『一応』なのか、それを知りたくて。
「一年は他にもいいバンドは山ほどあった。でも、お前ら最近エンジンかかったろ?今日の曲自体は最高だった。だから選んだけど、もしまたエンジンストップしたら変えるってことな。」
やっぱり先輩はよく見てくれている。
俺の私情でバンドの練習が大幅に遅れていたことを。
先輩も俺の目を見てハッキリと言ってくれた。
だから、悔しいって思いより違う思いが込み上げてきたんだ。
「わかりました。もしまたストップでもしたら、他のバンドに譲ります。でも、これからは今以上にエンジン全開で行く予定なんで。」
「それは他に受け渡す気がないやつが言う言葉だな。」
「当たり前っすよ。」
「よし。んじゃ、今日はこれで解散!何か意義があるやつはここで言ってけよ~!」
そんな部長の言う言葉で、手を挙げる人は誰一人いなかった。
「ちなみに、さっき部長様の言ったことは一年に限ったことじゃねぇぞ。二、三年もチャンスあり!」
鈴木先輩が捕捉で言うと、周りにいた人たちの目が輝き始めた。
みんなまだまだ、どこにも負けねぇってことか。
俺らも俄然やる気が出始めた。
「よし、解散!」
そして、みんながゾロゾロと帰り支度を始めて帰っていく中、俺は秋元先輩の元に向かった。


