どこかで、一瞬だけざわめきが聞こえた気がして。 すぐに、静かになったようで。 でも、また次の一瞬には、私を呼ぶ声がした。 「やーちゃん」 それは、君が呼んでくれた名前。 大切な、私の名前。 自分の名前が嫌いだと言った私に 君が付けてくれた、名前。