銀の魔法



今日は、灰色の重たい雲に冷たい風が吹きすさぶ窓の外の薄暗さを倍にするかのような、真っ青な色のパーカーを着てる。

比較的身長の高い方の彼が着ても、指先までしか袖口から伸びない、だぼだぼなパーカー。


「夜那さんて、髪何もいじってないからさ、他の女子とはちょっと違うよね」


彼が再び私の髪に触れようと手を伸ばしてきたので、肩をひねってよける。

すると、驚いたような顔をしてから、ふはっ と吹き出すように笑った。


「ごめんね、嫌だよね」


彼は、伸ばした手を引き戻して頬杖をついた。