あんちゃんのお母さんの状態は、予想以上に深刻だった。
数ヶ月、長引けば数十ヶ月の入院を余儀なくされた。
今は会社を休んで、お父さんがつきっきりで看病しているけれど、そのうち自分がそうしなくてはいけなくなるだろうと、あんちゃんは笑った。
今日は、お父さんに無理矢理家に帰されて、本当にただの休日なのだと、あんちゃんは笑った。
目の下の隈が、その笑みが造り物であると示している。
きっと、
あんちゃんは後悔するんだろう。
もしかしたら、
絶対にそうかもしれない。
「ごめんね」
まるで飾りのような、
中身のない言葉に。
私は何度ほだされればいいのだろう。


