銀の魔法



斎藤樹奈[さいとう きな]。

例によって、私の妹である。


中学2年生の、私の妹。


樹奈は寝癖バッチリなロングヘアーで寝ぼけ眼のままそこにいた。


「じゃあ、早く起きるんですよー」


あの伝統的な中2病のおかげか、

樹奈の口調は敬語に統一されている。


まぁ年上に対して敬語というのはわからなくもないけれど、血縁者であるならそれはただ単にウザいだけなのだが。

そこを注意してしまうとグレるのではないかと、姉の心である。


「ではでは」


そう言ってそそくさと部屋を出て行く樹奈を横目で見つつ、のろのろと体を起こす。


今日は、土曜日だ。