''そう、なんですかね・・・・・・?''


''あははっ! やーちゃんも意外と罪多き少女だねぇ''


時刻は、難なく8時を超えて

秋も半ばな夜空は、星が遠くに煌くだけで

真っ暗だし、寒かった。


玄関のドアを内側から支える彼女はまだ靴を履いてなくて、だからきっと、まだ居るつもりなんだなと思った。


「はい。平気です」


真寿さんは、私よりも5cmくらい背が高くて。

少しだけ目線を上げると、

玄関のオレンジの灯りに照らされた彼女は

「ん」と言って笑っているところだった。