銀の魔法



好きでいられるだけで。


別に好きになってもらえるわけじゃなくて。


ただ、[幼馴染]の肩書きを利用することしかできない。


幼馴染なんて、ホントはあってないような権利。

それがもし[恋人]なら[友達]なら[親戚]なら[先輩後輩]なら、きっともっと違う。


藁にも縋る、ってわけじゃないけれど。それでも。


「じゃー、やーちゃんのためにお菓子持って来てあげよっかな」


悪戯っ子みたいな顔するあんちゃんに、少しでも近付きたくて、近付いていたいから。


「うん。ありがと」


この台詞が今の関係の線引き。