私と族と記憶

「だって…」


「だって何だよ」


言い訳するつもりか?


「私だって…私だって龍ちゃんが好きなんだもん!!」


……まじか


響から聞いていたけど…


まさか本当とは思わなかったし…


「私はっ…小さい頃から好きだったのにっ…」


真莉はそう言いながら涙を流した


「どうしてっ…突然現れたあの子にとられちゃうのよっ…」


「…真莉の気持ちに気づけなくてごめん」


小さい頃からずっとー緒にいて…


俺は気づけなかった…