ナツメ

だから、わたしもナツメもあえて日付を気にしないのだと思う。
わたしに教えないのだと思う。

知ったら。

あと何日と知ってしまったら、その日がサヨナラの日になってしまいそうで怖い。

失うと知っている。

一ヶ月が経ったら、わたしはナツメを失う。
そしてナツメもわたしを失う。

そうわかっているのに、日々わたしのナツメへの想いは膨らむ。

ペットとしてではなく、ましてや子供としてでもなく、わたしは一人の人間として彼を愛し始めている。

そんな自分に驚愕する。