ナツメ

「ゴハン作るからソファに座ってて」

本当はナツメに抱きつきたい。

でも、その衝動を必死に堪えて、命令に従った。


ソファに深く腰かける。

肩の筋肉が痛んで、じりじりと痺れだした。
足も腰も痛い。

けれど、キッチンに立つナツメの後ろ姿を見ていたら、そんな痛みもどこかへ散歩にでかけてしまった。

ナツメがいる。
帰ってきてくれた。
わたしの為に料理をしている。

嬉しさで胸がいっぱいになった。

そして、ナツメもそうだといいなと思った。