ナツメ

少しも罪悪など感じていない。
そして、わたしもなにも感じない。

怖いとも思わない。
ナツメに対して恐怖なんて微塵も感じない。


確かにナツメはイカレていて、わたしの自由を奪って、時に辛辣な言葉でわたしをなじったり
するけれど。

その行為は、わたしをペットとして飼っているのだから当たり前のこと。

主人がいなければ犬は鎖に繋がれて当然。
食事も与えられなくて当然。

ペットは、ただ主人の帰りを忠実に待っていればいい。