ナツメ

「逃げだしたら困るからね」

「逃げたりしない」

「どうかな? それに動くなと言っても、俺がいない間なにしてるかわかんないし」

そして視界も閉ざされた。
アイマスク。
真っ黒い闇がわたしを包む。

「六時頃には帰ってくるから、つっても時間もわかんないね」

行ってくる。

そう告げて、ナツメはでかけて行った。