ナツメ

命じられるがままに座って頭をさげて、髪を洗われる。

シャンプーのいい香り。

ナツメと同じ香りだなぁと思ったら嬉しくなった。

身体も隅々まで丁寧に洗われた。
わたしの身体にナツメが初めて触れている。

そう思ったら、はしたなく身体の中心が熱くなるのを感じた。

恋じゃない。
愛じゃない。

では、なにか。

胸に溢れるこの想いはなんだろう。

「よし。キレイになった」

満足そうに呟いて、今度はバスタオルで、わたしの身体を拭いていく。

服も全てナツメが着せてくれた。
わたしはただ命じられるがままに、足をあげたり、腕をあげたり。