ナツメ

ナツメに「トイレは?」と聞かれるのは恥ずかしいけど、なんだか嬉しかった。

子供に戻ったみたいで。


なんにも持ってこなくていいとナツメが言ったので、わたしは身ひとつでこの部屋に軟禁されているけどなんの不自由もない。

着替えも全てナツメが用意してくれたし足りない時にはナツメの服を貸してくれた。

それも嬉しかった。

だぶだぶの服に包まれていると、自分が小さくなったように思えて、服の中で安心できた。