「……紗英…紗英…」



俺の腕からスルリと抜けていった俺の最愛の人…


もう……ホントにダメなのか?俺達…


紗英……泣かせてごめんな…
辛い思いさせてごめんな…
苦しい思いさせてごめんな…
幸せにしてやれなくてごめんな…


思えば思うほど、溢れ出てくる”ごめんな”の数


紗英……もう一度俺に笑顔を見せて…
可愛い声を聞かせて…
俺に甘えて…
抱き着いてきて…


思えば思うほど、溢れ出てくる”愛しさ”の数



大好きなんだ…離したくないんだ…ずっと…傍にいればよかった…

うざがられるくらい傍にいて…毎日愛を呟いてやればよかった…

こんなにも好きなら、好きだからこそ傍にいてやらなきゃいけなかったのに…


俺はまだまだ子どもすぎたんだ…