イノセンス・タブー

ローファーの踵をとんとんする。


焦げ茶色のマフラーにぐるぐると巻かれている私。


そしてじっとそれを見つめる、将也。


なんだか不思議な朝だ。


朝の光を浴びて将也の髪がきらきら光る。


将也の髪は光に当たる青く光る。


深海の海の色だ。


ほー……とやる気のない雰囲気が充満していく。


なんとなくこの雰囲気は初めて一夜を共にした時の雰囲気。


愛はあるけどそれをもて余して恥ずかしがってる、みたいな。


まあ、結局行き着くのは眠い、という気持ちだろう。