イノセンス・タブー

自惚れんのもたいがいにしろ!



…という声が聞こえてきた。


夢を見ていたようだ。


最低な自分。


死んじゃえばいいと思う。


将也を縛り付けて、甘えてる。


兄弟じゃなかったら私だってとっくに捨てられてる。


離れなくちゃ、駄目だ。


私はずっとずっと考えてた。


苦しいのは私だけでいい。


深い深い海のような布団に身を沈めた。


布団に将也の暖かさはもうない。


私は昨日の夜のことを思い出す。