イノセンス・タブー

「雛子」


「今日はどうでしたか?」


「可愛い喘ぎ声でしたよ」


「ばか」私は言う。


「夕飯、食べる?」


「食う」


そっか、と私は立ち上がって台所に行く。


将也には1人の人を愛してほしい。


でも、いつか、私が将也から離れられるだろうか?


私のせいで将也は彼女を作らないのだ。


全部、全部私のせい。


絶対に結ばれない。


私達は兄弟だから。