イノセンス・タブー

「生駒くん?」


「うん」


蛍が声をかけてくる。


「蛍ー、雛子っ」


亜季だ。


「数学貸してー」


「亜季も?」


「もってなにどーいうことっすか?」


「生駒くんも借りにきたから」


「雛子に?」


仲いいねー、と言う亜季。


「はい、教科書」


「ありがとー」


亜季はクラスに戻って行った。


亜季は勘が鋭い。