アイシテル


家に入った瞬間

違和感を覚えた。

誰もいない気配。



「親とかいないの?」


「一人で住んでるの。」


一人で住んでる?

高そうなマンションに?

どうみてもおかしいだろ。


「ふーん。こんな高そうなマンションに?」


「まあいいや。単刀直入に聞く。
何で人と関わらないようにしてんの?」


続けて


「だってさこの前俺が紹介した先輩とも
ろくに連絡とってないんだろ?」


「それが何?」


「普通はあの顔なら連絡くらい取りたがるだろ。
それなのに先輩からの連絡を無視するって
ありえないよ(笑)」


先輩はモテるから女が寄ってきても

おかしくないのに…。



「1つ言うけどね、どうしてどうでもいい
人間と関わらなきゃいけないの?
興味なんて全く湧かない。
そこら辺の女達と一緒にしないでもらえる?」



そう如月 由貴が言い返す。