一直線な人気者

会話した事が無いハズの明智君にずっと“桃妃ちゃん”と呼ばれてるのが不思議で堪らない私は、その疑問を彼にぶつけた。


1秒位で、明智君のニコニコ笑顔が悲しそうな困惑した表情に変わる。


「覚えてないの………?一昨日の事………」


明智君が微かに震える声で、私に告げた。


「一昨日……?」


一昨日私、何したっけ………?


ただ普通に学校来て、授業受けて、そのまま帰ったと思うんだけど……


「ごめん…何言ってるのか分かんないんだけど……」


正直に謝ると、明智君がモロショックを受け、ガックリと項垂れ始めた。