一直線な人気者

後ろから明智君の呼び止める声が聞こえたけど、無視して廊下を走り続けた。


角を何回か曲がって、一旦呼吸を整える。


「ハァ…ハァ……ケホッ……」


バレー部で鍛えてるハズなのに、息が上がって苦しかった。


それ程全力で走って来たという事だろうさ、うん。


「………逃げて来ちゃった」


壁に寄りかかり、天井を見上げる。


天井のシミが変な形をしてて、何だか笑えた。


私…どうして逃げて来ちゃったの……?


明智君の熱烈アタックは、もう慣れていたハズなのに……


「――――違う」


言葉が勝手に口をついた。