ゾクリとするほど
鋭い眼光で私を見つめる、キョウちゃん
その姿は月夜の夜に獲物を狙う、美しい狼のよう。
「や、ヤダ!!キョウちゃん!!」
ただならぬその雰囲気になにかを察して、彼の腕から逃げ出そうと身をよじる。
だけど……
「バカだな、美織。
俺がオトコだってこと忘れてた??」
私の体は彼にガッチリ抱きしめられて、ピクリとも動かない。
――う、うそ……!!
全然体が動かないよ……!!!
青ざめながら
それでも必死に腕を動かしていると
「バカな美織。
どーして俺を安全パイだなんて思ったワケ?俺だってちゃーんとオトコなんだよ??」
忌々しそうに呟いて
キョウちゃんはベッドの近くに脱ぎ捨てていた制服のネクタイを手に取ると、シュルシュルと器用に私の両手首を縛りつける。
「やだ……!イヤだ、キョウちゃん!!
お願い、やめて……!!!!」
私たち、幼なじみでしょ?
私はあなたの親友のカノジョでしょう??
なんで、こんなひどいこと、私にできるの?!
怖くて
ただ怖くて
ガタガタ震えながら、抵抗していると
「教えてやろーか、美織。」
「……え……??」
「そーやって抵抗されればされるほど、オトコは燃えんだよ。」
冷ややかに笑いながら
私を力づくてベッドに押し倒しながら、キョウちゃんはそう呟く。


