「キョウちゃん、離して。
私はそんなつもりでココに来た訳じゃない。」
キッパリと
毅然とした態度でそう言い切ると
「じゃあどういうつもりで来たんだよ。」
キョウちゃんは相変わらず
私の腕を掴んだまま、そう問いかける。
そんな彼に
「ただ知りたかっただけ。」
「は?何を??」
「……きっと私は拓真くんとそうなったら、とっても幸せになれるけど……きっと何も出来ないから……。
それでもいいのかなって。
オトコの人ってそれでも満足なのかなって聞きたかっただけ。」
そう告げると
「オマエって……
本当、吐き気がするほどバカオンナだな。」
「痛……っ。」
キョウちゃんは私をつかんでいる手の力をさらにさらに強くさせる。
「そんな格好で、そんなコト聞いて
俺にどうにかされるって……思わなかったワケ??」
「痛い!キョウちゃん離して!!」
腕に食い込む指が痛くて
振りほどこうと必死にもがくと
「バカ美だから気づかなかった?
俺だって、オトコなんだぜ??」
「い、イヤ……っ!!」
私は彼に思いっきり腕を引き寄せられて、思わず体がフッと宙を舞う。
強い力に抗えないまま
彼に抱き寄せられて
彼の厚い胸板に顔を埋めていると
「そんなに知りたいなら教えてやるよ、SEXのやり方。」
耳元で
熱い声を漏れさせながら、彼が呟く。


