雨が見ていた~Painful love~



「俺は疲れた!!
この一週間、アイツのせいで休みがないんだぞ!!?
も~~~~!!俺は知らん!!」


ぷんすかぷんすか子どもの様にダダをこね始める、往年のイケメン。



――う…。

ダメだ、こりゃ。



「俺はもう一歩も外に出ない!!」




そう言ってソファーにあったクッションを抱きしめて、ごろんと横になるシルバーグレイの元イケメン。




いつもはオトナでかっこいいパパだけど
こうなると手におえない。


どんなに私がお願いしても
ママが頼んでも、テコでも動いてくれない。





――ハァ…しょうがない。

こうなったら私が行くしかないかぁ…。





ガッカリしながら


「じゃぁ…車のカギ貸して??」


パパに頼むと


「え~?美織行っちゃうの??」


ワガママシルバーグレイは何だか不満そうに私を見つめる。





その視線を受けながら


「行くよ。だって心配だもん。」


そう言って、カギを貰おうと手を伸ばすと


「…なんだかんだでオマエも、お人よしなんだよなぁ…。」


「え??」


「あぁ、なんでもない。独り言。」


パパは小さく何かを呟いた後、ポケットから車のキーを取り出した。