雨が見ていた~Painful love~



その問いかけに
素直にコクンと頷くと


「美織と響弥くんは近すぎて。
その感情を恋と呼ぶにはあまりに愛に似すぎていたから、気付かなかったのかもしれないけど…。


その感情をね??


多くの人は“恋”と呼びます。」




穏やかで深い、温かい目をして
綾音は諭すようにそう呟く。





  ーー恋ーー





私とキョウちゃんの間には無縁だったハズの言葉にキョトンとして



その言葉が信じられなくて、ただポカンとしていると



「好きだから。愛しているからこそ“近くにいて欲しい”と願うのよ。普通の人にはそんな感情、起こらないでしょう?」



机に肘をついてハァとため息を吐きながら、理子ちゃんは諭すように私に語りかける。




「アンタと響弥は近すぎたから、気づくことができなかったのかもしれないけどね~…。アンタのその想いは“ただの幼なじみ”に向ける感情にしては、ちょっといきすぎよ。」



ヒートアップした自分をクールダウンさせるためなのか、少し冷えたコーヒーを口に含むと



「美織。」


「うん??」


「アンタって…意外と束縛好きなのね。」



そう言って理子ちゃんはクスクス笑う。






束縛好き??


理子ちゃんの放ったその言葉の意味がよく分からなくて首を捻ると



「自分の近くにいて欲しい。
遠くに行ってほしくない。
どんな時でも自分の目の届く範囲内に響弥にいて欲しい。それって……最高級の束縛じゃない。」



そう言って理子ちゃんは私のヒールのつま先を自分の足でコツンとつつく。