そう決心をして、苦いお抹茶を喉の奥に流し込むと
「その顔…なんか決心できたみたいね??」
ニンマリとほほ笑んで、理子ちゃんが私のオデコをピンッと弾く。
「いたーい!!」
もうっ!
兄弟揃って同じ行動しないでよっ!
家を出掛ける前にされた、キョウちゃんと同じ行為にイラッとしながら理子ちゃんを軽く睨むと
「何よ、その目。
鈍感のクセに怒りんぼだなんて性格悪すぎるにも程があるわよ?」
気に入らない!とでも言いたげに理子ちゃんはブスッとした顔をしてコーヒーに口をつける。
「もう!理子ちゃんもキョウちゃんも私を下僕扱いするんだから!!」
プンッと怒りながらそっぽを向くと
「しょーがないでしょーが。」
「え?」
「アンタが困ってる顔見るとルンルンするし、泣き顔見ると妙な達成感と満足感があるのよねぇ。」
ホゥとため息を吐きながら、うっとりした表情で理子ちゃんはこんな恐ろしいことを言い始める。
「この際、ハッキリ言うけどね?コレは私たちが悪いんじゃなくて、アンタのそのM気質が悪いのよ。苛めたくて苛めたくて堪らなくなって、ついついひどいことしちゃうの。だから、ぜーんぶアンタが悪い。」
――な、なによそれーっ!!
それってどう考えてもいじめっ子の理論な気がするんだけど!!
しかも……
キョウちゃんの迷台詞『オマエが悪い』を理子ちゃんの口からも聞くことになろうとは……っ!!
「な、納得できない!なによそれっ!!
私Mじゃないもんっ!
断じてMじゃないもんーっ!!」
必死になって弁解すると
「いや…アンタはどう見てもMでしょう…。」
ほうじ茶をすすりながら、何かを悟ったような表情をして綾音がつぶやく。


